2010-09-01
2ch杯に出場するので代々木第2戦二心を振り返る
カルド考察 |
代々木杯の振り返りがまだでした。9月4日(土)に2ch杯(http://culd.fool.jp/)に出場を申し込んだので、採用マップである二心での対戦を振り返ってみたいと思います。
高速周回の必要性とホーリーワード6・ヘイストの優劣
hsuさんの日記(http://culdcept-ds.g.hatena.ne.jp/hsu_mai/20100707/1278514302)で紹介されている通り、転送円を用いた高速周回は大きな資金源です。高速周回を行わなければ勝てない訳ではありませんが、選択肢として高速周回し得るブックに仕上げる必要はあると思います。具体的にいえば、転送円を任意に踏んで高速周回出来るように、移動系のスペルを採用する必要があるのです。
HWXは押しも押されぬ移動スペルの王様、4枚採用することに異論がある人は少ないと思います。さて、次に考えられるのがヘイストとHW6。二心は定点停止ができるHW6がとても強いと言われているのをよく聞きますが、どうなのでしょう。
例えば、踏みたい転送円まであと10歩の距離に立っているとします。この時、ホーリーワード6を持っている場合と、ヘイストを持っている場合、どちらが狙った転送円を踏みやすいのでしょうか。
まず足スペルを使わない場合はどうなのかを見てみます。単純に10歩先に止まる確率は約24.2%。足スペルを保持することによって、どのくらい止まる確率を上げられるのでしょうか。
ホーリーワード6を持っている場合は「素ダイスで4歩先に止まったのちホーリーワード6を使用する」「素ダイスで10歩先の転送円に止まる」という、2通りの止まれるシチュエーションが考えられます。計算するとおよそ39.5%程度の確率です。
最後にヘイストの場合「素ダイスで2~4歩先に止まったのちヘイストを使用して33%の確率で転送円踏みを狙う」「素ダイスで10歩先の転送円に止まる」という、2通りの止まれるシチュエーションが考えられます。計算するとおよそ29.6%程度の確率です。
どちらの足スペルでも転送円を踏む確率を上げることが出来ます。「ヘイストでも結構転送円を踏みに行ける」という感覚は必要だと思うのです。もちろん「確実に転送円を踏める」という安定性は評価できますが、定点停止を過剰にありがたがる必要性は薄いと私は感じます。
2010.9.2 追記
計算方法を間違っていたため、数値を修正しました。数値を修正したら、思ったよりヘイストで踏める確率が落ちてしまって、なんかこの日記の根底がぐらぐらしてきてしまったぞ……。
ブック作成 ヘイスト入り地ブック「サリバンになりたい」
代々木杯では、ホーリーワード6とヘイストをどのように使用するかをテーマにブックの大まかな形をイメージし、微調整を行いました。
「サリバンになりたい」 written by ヨシ | |||||
Creature | 19 | Item | 5 | Spell | 26 |
アンシーン | 1 | エルブンクローク | 1 | シャッター | 1 |
クレリック | 2 | カウンターアムル | 1 | テレポート | 2 |
スチームギア | 1 | カタパルト | 1 | ドレインマジック | 1 |
ヘッジホッグ | 1 | グレムリンアムル | 1 | パーミッション | 2 |
パイロマンサー | 1 | ホーリーグレイル | 1 | ヘイスト | 2 |
ウーズ | 2 | ホープ | 4 | ||
ガーゴイル | 1 | ホーリーワード6 | 2 | ||
ディー・ダム | 2 | ホーリーワードX | 4 | ||
ドリアード | 2 | マナ | 2 | ||
バジリスク | 1 | ランドトランス | 2 | ||
バロン | 2 | ローカスト | 1 | ||
マミー | 2 | ワイルドグロース | 3 | ||
ワーボア | 1 |
まず、ヘイストに焦点を当てた地ブック。ヘイストはホーリーワード6と比べると、以下のような特徴があります。
これらの特徴を鑑みるに「転送円を踏み外しても構わない」「移動距離を大きく取る必要がある」ブックとの相性が良いように思いました。そのため、外周の土地をザクザク埋めるようなブックにしたいと考えてこのようにしました。気をつけた点としては、パーミッションを採用して転送円を踏み外した場合も周回短縮が出来る構成にした点。また、主な周回コースとなるであろう右側外周の水土地を意識してディー・ダムを2枚に抑えた点などが挙げられるでしょうか。
基本的な運用は、一般的な地の高速周回ブックと変わりません。もう少し無に寄せて以外の土地でもランドトランスをかけられるようにしても面白かったかもしれません。しかし最初からそれを意識するのは護符マップ的すぎる動きかな。
ブック作成 ホーリーワード6入り火ブック「ビスケットハンマー」
「ビスケットハンマー」 written by ヨシ | |||||
Creature | 19 | Item | 5 | Spell | 26 |
クレリック | 1 | カウンターアムル | 1 | アップヒーバル | 3 |
デコイ | 2 | グレムリンアムル | 1 | スワップスペル | 1 |
ドラゴノイド | 3 | フュージョン | 1 | テレポート | 3 |
アケローン | 2 | ブーメラン | 1 | ドレインマジック | 2 |
エルダードラゴン | 2 | ホーリーグレイル | 1 | ホープ | 4 |
ゴーレム | 1 | ホーリーワード6 | 4 | ||
サラマンダー | 2 | ホーリーワードX | 4 | ||
ドレインローパー | 1 | マナ | 2 | ||
バルキリー | 1 | ランドトランス | 2 | ||
パイロマンサー | 2 | ローカスト | 1 | ||
ファイアードレイク | 2 |
2作目が、ホーリーワード6に焦点を当てた火ブック。ホーリーワード6はヘイストと比べると、以下のような特徴があります。
これらの特徴から、高速周回にこだわった周回を行って手持ち魔力を確保し、十分な魔力で内周を制圧できるブックをイメージし、やや高コストな制圧型の火ブックにしました。運用としては、転送円を利用した高速周回を重視し、十分な手持ち魔力と火力で内周または砦と転送円の間の土地を制圧していくイメージです。一定のブックの最高速度を保つため、ランドトランス2枚は地ブックと変わらず差してあります。クリーチャーがタフなので、荒れ場や長期戦にはこちらの方が強いかもしれません。
対戦結果
セプター | 順位 |
---|---|
ヨシ | 1位(7239G) |
YADO | 2位(3113G) |
IC | 3位(2987G) |
紺碧のフィラ | 4位(1659G) |
この試合、最大のアドバンテージになったのは「紺碧のフィラ(id:Fira_ds)さんがライフォブックを使わない訳がない」とヤマを張れたこと、そしてそのヤマが当たったことです。一定数火ブックが居ることを想定し、火ブックを使いそうなセプターが一人でもいたら火をかぶせて「俺たち二人で、残りの二人ボッコボコにしてから、1位決めようぜ!」と説得しようと思っていましたが、その思惑がドンピシャ。ビスケットハンマーにサラマンダーを厚くとった火被り専用のブックを持ちこみ、盤面を支配します。デスマ組で必死に作った閻魔帳(セプターの予想使用ブックなどを書いたもの)が火を噴きました。
序盤から順調に火力を活かして、YADOさんとICさんの盤面を締め付ける私とフィラさん。しかし、足スペルを活かして、フィラさんよりも土地は大目に取れています。
YADOさんが1300G持ちのICさんにドレインマジックを打った矢先に、レベル5ランドトランスを決め、恐らくこのブックでのほぼ最高速度20Rでの達成。フィラさんのブックを読み切ったこと、ドレインマジックを打たれずに済んだこと、レベルダウン系スペルなどが見える前に試合を決められたことなどが勝因でした。代々木で記念すべき1勝。
という主張をした上でも、個人的にはヘイストのほうが強いと思っています。何故なら「転送円に落ちる=強い」という大前提に疑問を覚えているからです。高速場だと20R近くで終わってしまう二心戦において、戦闘なしに土地を取れる機会はおおよそ12回程度と考えています。テレポートで転送円に落ちるのはアリかナシかと似た議論なのですが、高速周回にとらわれすぎて、土地を取る機会を捨てるのはバランスが悪い。カルドセプトの基本は「周回で得た収入を連鎖係数で増大させて利益を得る」なので、連鎖をないがしろにした高速周回理論は何かおかしい…というのがよっしーの疑問の根本だと感じます。 (エントロピーの高低はどうでもいいと主張していますが、低いほうが戦略立てやすいですよ。やっぱり。)
という仮説の上でたどり着いた脚スペルバランスがヘイスト4 HW62 HWX4 テレポ2でした。
よっしー地ブックはホープ4で足スペルの薄さをカバーしていますが、クリの殴り力が足らないせいで「先における必要がある→HW6で転送円に落ちられない→ヘイスト積んだほうが勝率上がった→ヘイストつえー」で火ブックは殴り力が高いので「適当に素ダイス振ってもそれなりに素ダイス触れるからHW6に倒しても大丈夫だった→HW6もつえーなぁ」という二極化した誤解があるような気がします。どちらもブックパワーに任せたパワープレイがまかり通るバランスっぽいので、コレはコレでいいと思うのですが、未知の場に飛び込むならもう少し柔軟性があるブックのほうが安心なのかも・・・と思ったよっぱらいぺんぎんのざれごと
口はうんとには乗らなかったんだからねっ w
これなんですが、単純に「素ダイスで4歩先に止まる確率(21.32%)」と「素ダイスで10歩先に止まる確率(24.19%)」を加算していませんか? もしそうなら間違いです。
その計算だと、「素ダイスで4歩先に止まった後、さらに素ダイスでその6歩先に止まる確率(21.32%×27.85%≒5.94%)」が重複して数えられているため、正しい答えは45.5%からこの値を引いた39.6%になります。
同様に、ヘイスト保持時の確率43.0%も実際より大きい値になっていると思われます。
こちらは「2歩先に止まった後、さらにその1歩先に止まる」などの重複もあるため、実際の値との差はさらに大きくなっています。
確率の数字はM7さんの資料を参照させてもらいました。
http://m7seiun.net/game/dice.pdf
足スペルを評価するのであれば
全く同じブックの足スペルのみ変えるとか
ストラテジーを考えてそれとの親和性を考えるだとか、しないと意味無いじゃん?
火ブックの方なんてHW6がどう活躍したかなんか書いて無いじゃん。
引退するのであれば
親しいヤツにのみ教えるとか
こっそりいなくなるとかしないと意味無いじゃん?
部室の方なんてもっちーがどうフェードアウトしたのかまるで変化無いじゃん。
「え、エントロピー!? た、たしかアレだよな……エネルギーが収束するなんかだよな、エアギアの人が前に描いてた漫画で読んだことあるぞ」
程度のおつむの持ち主ですが、物凄くスカッとさせられました。うわー、そう! そういうことを言いたかったの! なんかいろんな人からHW6強いと言われて、どうしても反論したくなっちゃったの! なにこのりちょさん、イケペンギンすぎる……。ヘイストのほうが土地置けるから、殴りが弱いブックとの親和性は高いのかなーとはぼんやり思っておりました。りちょさんのコメントを読んで、ようやく自分の直感の正体がわかった感じです。
特に地ブックのほうは全くもってラントラしかやることが無いので、要検討ですね。
>イノセンスさん
おう! M7さんにもツイッターでご指摘頂きました。なんと恥ずかしい、おっしゃる通りです。しかし、ヘイストの計算が結局できない……。なんか洗い出してない組み合わせがありそうな気がする。とりあえずM7さんの数値を鵜のみにしよう。
>フィラさん
内心「いいぞフィラ! もっとやれ!」と思っていたのは絶対に秘密です。
>もっちーさん
「全く同じブックの足スペルのみ変えるとか」
コレ、コレ重要ですよね。判断基準を一定化して、比較対象(今回ならブックのHW6とヘイストの差し替え)を行って、勝率のデータ取ったりしたら、統計的にどちらが優れているかを判断できるかもしれない。でも残念ながら、今の現状だととてもじゃないけどデータを集計できるような環境じゃないんだよなー。結局印象によるしかないんだよな。
あと、最後の方。その天丼的ネタ振りのセンスは買いますが、私のブログのコメントでウマいこと言うの止めて頂けませんか。俺の面白さが霞むじゃないか!