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アトラのマインは城に置け - 八朔家に古くから伝わる家訓

2009-03-10

[]本選からもう1週間

 

 

 

「どうも、八朔です!」

 

 

 

「新マップ『アイアンハート』も公開され、魅惑のバブラシュカ大陸がますます壮大な広がりを見せている昨今、セプターの皆様はいかがお過ごしでしょうか!」

 

 

 

「先日、セプト部内においては『LADYBUG』『うし年』を対象とした対戦会『バグバグ・フォーエバー』が開催! 参加人数83人と、本選進出者を超える多くのセプターが集い、盛況のうちに幕を下ろしました!」

 

 

 

「大会の運営に尽力された部長(id:weathering)と、運営支援ツールを作成されたIC氏(id:insect7)に今一度、感謝の言葉を!」

 

 

 

「あらあら、一人で盛り上がっちゃって大変ね」

 

 

 

「おお、どうしたんだい母さん!」

 

 

 

「まったく、PS版以来8年ぶりに本選へ出られたからって舞い上がっちゃって」

 

 

 

「ハハハハハ、まったく浮かれ気分に水を差すような発言じゃないか母さん!」

 

 

 

「それなら伺いますけどね」

 

 

 

「ハハハハハ、一体なにを聞きたいって言うんだい?」

 

 

 

「あなた結局『バグバグ・フォーエバー』で何勝したの?」

 

 

 

悲願の1勝だッ!!

 

 

 

「あら、それはおめでとう」

 

 

 

「ありがとう、とても嬉しいよ!」

 

 

 

「本当におめでとう」

 

 

 

「ありがとう、とても嬉しいよ!」

 

 

 

「本当におめでたいひとね」

 

 

 

「――ん?」

 

 

 

「あなたは本当におめでたいひとだわ」

 

 

 

「急に、どうしたっていうんだい?」

 

 

 

「あなたは自分さえ楽しければそれでいいの?」

 

 

 

「穏やかじゃない発言だね」

 

 

 

「あなたがそうやって勝利の味に浸っている間、どれだけの人間が苦渋を舐めたと思っているの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――!」

 

 

 

 

 

 

「4人戦で勝つこと、それは3人が負けるということ」

 

 

 

 

 

 

「か、からだが、体が動かない!?」

 

 

 

 

 

 

「貴方は自らが勝つことで、対戦相手に快楽を与えられる?」 

 

 

 

 

 

 

「視界に、思考に、感覚に、靄が……」

 

 

 

 

 

 

「それとも、貴方のプレイは手本となるほど美しいもの?」

 

 

 

 

 

 

「や、やめてくれ! ボクの根源に触れるのは、やめてくれ!」

 

 

 

 

 

 

「貴方の勝利は、3人分の敗北と釣り合うほど大きなもの?」

 

 

 

 

 

 

「ウギャーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

「自らの勝利に疑問は無いの?」

 

 

 

 

 

 

「グルゥワーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

「そのシャッターで誰を傷つけるの?」

 

 

 

 

 

 

「スッパーーーーーーーーーーーーーーーン!」

 

 

 

 

 

 

「立ちなさい。地面に顔を擦りつけている暇はないわ」

 

 

 

 

 

 

「……うぐ、ぐぐぐ」

 

 

 

 

 

 

「貴方の勝利をどれだけ有益にできるのか。それを考えなさい」

 

 

 

 

 

 

「勝利は有益でなければならないの?」

 

 

 

 

 

 

「――誰?」

 

 

 

 

 

 

「ワタシは貴方の中の一部。貴方の中の一部であり、そこの床に這い蹲っている男の一部」

 

 

 

 

 

 

「そう、ワタシはこの男の一部。それと同じように、貴方もワタシの一部なの?」

 

 

 

 

 

 

「その通り。ただ一つだけ違うのは、ワタシは貴方を統括する存在だという事」

 

 

 

 

 

 

「――二人?」

 

 

 

 

 

 

「ワタシは二人であり一人。ものの数なんて関係ない」

 

 

 

 

 

 

「――身体の、自由がきかない!?」

 

 

 

 

 

 

「ワタシはただ、意固地で不恰好な貴方の意思に反発しているだけ」

 

 

 

 

 

 

「せ、精神が、肢体が、汚染されていく……」

 

 

 

 

 

 

「勝ちに拘り続ける貴方に、ワタシは問いかける」

 

 

 

 

 

 

「お願い、やめて! 見ないで! ワタシの心の中を覗かないで!」

 

 

 

 

 

 

『貴方は、負けることを恐れている?』

 

 

 

 

 

 

「キャーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

『自分自身の負けに、疑問を抱くことすら、怖い?』

 

 

 

 

 

 

「キシャーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

『使い損ねたシャッターで自分自身が傷つくの?』

 

 

 

 

 

 

「スプラーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

「立ちなさい。貴方にはまだ考えるべきことがたくさん残っている」

 

 

 

 

 

 

「……うぐ、ぐぐぐ」

 

 

 

 

 

 

「貴方の敗北をどれだけ有益にできるのか。それを考えなさい」

 

 

 

 

 

 

「敗北は有益でなければならないの?」

 

 

 

 

 

 

『――誰?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ワタシは貴方たちの中の一部。貴方たちの中の一部であり、そこの床に這い蹲っている男の一部」

 

 

 

 

 

 

『――誰?』

 

 

 

 

 

 

「貴方の中で不確定的に揺蕩っている、貴方の感覚そのもの」

 

 

 

 

 

 

『――誰?』

 

 

 

 

 

 

「確定しない事柄について、貴方は貴方に尋ねる」

 

 

 

 

 

 

『――誰?』

 

 

 

 

 

 

「楽しむ事と、勝つ事、負ける事は同義?」

 

 

 

 

 

 

『誰ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』

 

 

 

 

 

 

「楽しむ事と、強くなる事は同義?」

 

 

 

 

 

 

『誰ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』

 

 

 

 

 

 

「そもそも『カルドセプト』を楽しむ、とは、何?」

 

 

 

 

 

 

『誰ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』

 

 

 

 

 

 

「立ちなさい。貴方の選択を、貴方は待っている」

 

 

 

 

 

 

『……』

 

 

 

 

 

 

「い、一体、君たちは、何者なんだ!?」

 

 

 

 

 

 

「さっきから何度も言っているじゃない」

 

 

 

 

 

 

「もう、とっくの昔に気づいている癖に」

 

 

 

 

 

 

「貴方自身の中にある『カルドセプト』への疑問そのもの」

 

 

 

 

 

 

「目の前にある疑念。対するものは回答。答えなさい」

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 

 

 

 

 

「貴方はどのようにして『カルドセプト』と向き合っている?」

 

 

 

 

 

 

 

「……………………………………………………ワタシは、」

 

 

 

 

 

 

「どうぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ワタシは、カルドセプトを、面白がりたい。

強くなくても、いい。いや、強くなりたいが、強くないことを必要以上に悔やみたくない。いま目の前にある『カルドセプト』というゲームのそのままを、まずは面白がりたい。

例えば、マインを置きたい。マインを置いて、マインを置いた自分を笑いたい。マインを置いた自分を笑う姿を見て、対戦相手も笑ってほしい。そして願わくば、その笑っている4人を見て、その周りにいる人も笑ってほしい。

そのマインを見て笑っていてくれる人がいるうちに、マインの正しい強さを学びたい。城に置いてリコールを潰すだとか、分岐点の近くに置いてセプターを近づけずにボージェスを守るだとか、対戦相手のラントラ予定地点となる場所の付近に置いて手順を狂わせるだとか、そういった事を学びたい。学んで、強くなりたい。面白がって、学んで、強くなりたい。

そして、その姿を見てもらって、面白がって、学んで、強くなる事を楽しんでいる事を、知ってもらいたい。それを知らずに、カルドセプトを楽しめずに、苦しんでいる人に、こういう楽しみ方もあるんだという事を、知ってもらいたい。何も知ろうとしない人には、このマインを使っている人は本当にバカだなぁと嘲り笑ってもらいたい。その笑いさえも『カルドセプト』であると、勘違いしてもらいたい。

そして自分のマインと関わった全ての人に、ありがとうと言いたい。素直すぎるけれど、素敵な言葉だと思う。少しだけ恥ずかしいけれど、臆面も無く言いたい。大好きな人に、ありがとうと言いたい。言う恥ずかしさより、言えない後悔のほうが、大きい。

……すべては『カルドセプト』と、マインの為に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ただ、」

 

 

 

 

 

 

「それだけが『カルドセプト』じゃない。」

 

 

 

 

 

 

「それだけを『カルドセプト』としてしまう事で『カルドセプト』を狭めたくない。」

 

 

 

 

 

 

「例えば、強くなる事が目的なのを否定する理由なんか無い。」

 

 

 

 

 

 

「その人が歯を食い縛りながら、強くなりたいと願うのならば。」

 

 

 

 

 

 

「ワタシはその側でマインを置いて、口元を少しだけ緩めさせてみたい。」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「ワタシはとりあえず、それでよしとする。」

 

 

 

 

 

 

「結論ではないかもしれないけれど、」

 

 

 

 

 

 

「歪んでいるかもしれないけれど、」

 

 

 

 

 

 

「とりあえず『カルドセプト』は、ワタシのものだから。」

 

 

 

 

 

 

「ただ一つ、ワタシは伝えたい。」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう?」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう?」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう?」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それは、危ないので、動物の口元に指を出さないで下さい、という事」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか普通w」

 

 

 

 

 

 

「なんか普通w」

 

 

 

 

 

 

「なんか普通w」

 

 

 

 

 

 

「なんか普通w」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Yuki-a-MASYuki-a-MAS2009/03/10 19:56…私の心も剔りましたね?剔りましたね?

oudo_001oudo_0012009/03/10 21:11文中で使用している慣用句に誤用があるんだけど、
もうはてなスターが付いてる場所なので修正するのが恥ずかしい。

>こっきゅんさん
えぐってないよ。笑えばいいと思うよ。

KaichiKaichi2009/03/10 21:32笑いと藝術は紙一重っすね

つ☆

oudo_001oudo_0012009/03/11 01:32>カイチさん
そんな高尚なものではないですw
悪ふざけが積み重なっただけで。
はてなスター、ありがとうございます。

たかしたかし2009/03/11 01:33八朔さんの人柄好きですよ。私のカルドセプトも楽しくさせていただき、ありがとう。

oudo_001oudo_0012009/03/11 02:50しばらくの間、一部画像の表示順序が入れ替わっていました。
大変失礼致しました。

>たかしさん
対戦はもとより、ボイスチャット、部室での会話など、
たかしさんにはいつも、いろいろなところで楽しませて
頂いています。ありがとう。

sesehaosesehao2009/03/11 15:00とてもいいテーマでかつ爆笑を誘う表現。
スゴいですね。尊敬します。

chintuchintu2009/03/11 15:27深そうなテーマをライトに仕上げ、最後には落とす…相変わらず面白いなぁ。
どうしたらあなたのようなエンターテイナーになれるのでしょうか?
考えると夜もグッスリです。

oudo_001oudo_0012009/03/11 18:21>せせはおさん
ありがとうございます。
難しいテーマなのでエントリとして載せる事自体に
躊躇いはあったのですが、楽しんでいただけて
なによりです。

>ナユタさん
一介のマイン置きがエンターテイナーと呼ぶのに
相応しいかどうかはともかく、この文章を書く事が
できたのは、全て『カルドセプト』のおかげです。
なので毎日快眠です。